小児外科
小児外科とは?
- 小児外科とは16歳未満のお子さんを対象とします。
- 小児外科で取り扱う疾患は多岐に渡りますが、主に取り扱う疾患は、「鼠径ヘルニア(脱腸)・陰嚢水腫」、「停留精巣」、「臍ヘルニア(出べそ)」、「包茎・陰唇癒着」、「便秘」、「痔核・裂肛」、「肛門周囲膿瘍・痔瘻」などです。
- お子さんのケアをするのは勿論の事、親御さんにも寄り添い、不安な気持ちを少しでも解消するよう心掛けています。
- 「小児外科受診」≠「すぐ手術」です。(「必要ない手術はしない」がモットーです。)
- 何か気になることがあれば、気軽にご連絡頂き、いらして下さい。
- 飯田病院とも連携を取り、院長が非常勤として勤務する水曜日に手術ができる体制を整えています。
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やさしい先生と看護師さんが明るく対応します
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不安な場合はお母さんが抱っこして診察もできます
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キッズコーナーもあるので、絵本やおもちゃで遊びながら待ってくださいね
もくじ
(1)鼠径ヘルニア(脱腸)・陰嚢水腫
親御さんの訴え
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鼠径ヘルニアとは |
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鼠径ヘルニアとはお腹の中にある臓器(腸管、大網、卵巣、卵管など)がとび出してきて、鼠径部や陰嚢・大陰唇が腫れる病気です。
- 臓器の脱出は無いが、水が溜まるもの→陰嚢水腫・精索水腫・ヌック水腫
- 小児で手術対象になるもので一番多いのが鼠径ヘルニア(脱腸)です。
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院長の方針 |
柴田先生より |
- 1歳越えても腫れている場合には手術を考慮します。
- 卵巣が脱出している場合には、1歳より前に手術することも・・
- 陰嚢水腫の場合は2歳位までは様子見ても良いと考えています。
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(2)臍ヘルニア(出べそ)
親御さんの訴え
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臍ヘルニアとは |
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生後間もなくへその緒が取れた後に、おへそがとび出してくる状態。 生後3か月ころまでに大きくなるが、ほとんどはおなかの筋肉が発育してくる1歳頃までに自然に治る。
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院長の方針 |
柴田先生より |
臍ヘルニアのヘルニア門(穴)は生後半年位までに自然に閉じる事が多いとされています。ただ、それまでの間飛び出るお臍をほっておくと皮膚が伸ばされ、せっかくヘルニア門が閉じても伸びた皮膚が余ったり、大きなお臍になってしまう事があります。皮膚伸展予防とヘルニア門の自然閉鎖促進を目的として綿球圧迫を行います。綿球圧迫はできるだけ早期に開始した方が効果の期待ができるので、気になる場合は早めに受診して下さい。
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【手術適応】
- 1-2歳を越えてもヘルニアが残っている場合
- ヘルニアは治ったけれども皮膚が伸びてしまって余っている場合
(3)停留精巣
親御さんの訴え
- 「陰嚢の大きさが右と左で違う」
- 「精巣が触れない」
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停留精巣とは |
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精巣の下降が途中で止まったもの(停留精巣≠移動性精巣)
- 精巣が陰嚢の中より2-3℃高い温度環境にさらされる→精子を作る細胞が少しずつ機能を失い数も減少する。 →将来不妊に
- 停留精巣は成人になってから癌化するとも言われている。
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【手術適応】
- 1歳過ぎても降りてこなければ手術を。(遅くても2歳までに手術をするのが良い)
[小児泌尿器科学会による停留精巣診療ガイドライン(2005)]→至適手術時期:1歳前後~2歳ごろが望ましい
(4)包茎
親御さんの訴え
- 「おちんちんの皮がむけない」
- 「立ちションの時に周りを汚して困る」
- 「おしっこの時に風船のように膨らむ」
- 「うちの子のおちんちんはこれで良いんでしょうか?」
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包茎とは |
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亀頭包皮と亀頭が癒着し、また包皮の狭窄を伴い亀頭が露出できない状態。
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院長の方針 |
柴田先生より |
- 第1段階として、トイレ・トレーニングの頃に尿道口(おしっこが出る孔)が確認できる位まで翻転できれば問題ない。
*治療の対象
- 排尿時に、包皮が風船のように膨らむ、尿線が細い、尿が出しにくい
- 亀頭包皮炎を繰り返す
治療→まずは軟膏療法。
【手術適応】
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(5)肛門周囲膿瘍・乳児痔瘻
親御さんの訴え
- 「お尻が赤く腫れて痛がる」
- 「お尻から膿が出る」」
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肛門周囲膿瘍とは |
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肛門のまわりが赤く腫れて膿をもつようになる病気
男児に多い(女児はまれ)
下痢や軟便が続いた後にできることが多い
繰り返すが、1歳までに良くなることが多い。(きちんと治療すれば、手術が必要になることは少ない。)
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院長の方針 |
柴田先生より |
- 漢方が有効という報告あり。当院では積極的に取り入れています。
【手術適応】
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(6)便秘
はじめに・・
- 「子どもが便秘になんて・・」と思っていませんか?
- 太い便が出ていませんか?
- 顔を真っ赤にして力んでいませんか?
- 泣きながらうんちをしていませんか?
- 拭くと血が付くことはありませんか?
- 肛門にいぼのようなものができていませんか?
- 下着が汚れる事はありませんか?
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便秘とは |
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便が長い時間出ないか、出にくい事
- 排便回数が週に3回より少ない。あるいは、5日以上でない日が続く
- 毎日出ていても、出すときに痛がって泣いたり、肛門が切れて血が出る
- 小さいコロコロ便や軟らかい便が少しずつ1日何回も出る
- (腸に便が溜まりすぎると、少量の便が頻繁に漏れ出るようになる。)
【便秘になりやすい時期】
- 乳児期の母乳→ミルクへの移行時期。 あるいは離乳食開始時期
- 幼児期のトイレ・トレーニング (一番多い!!)
- 学童期の通学開始や、学校での排便ガマン体験
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①生活習慣を見直しましょう!
- 規則正しい生活を心がけましょう。
- 早寝早起きを心がけ、朝食をゆっくりとれるような生活にしましょう。→朝食後に大腸の運動は一番活発になります。
- トイレに行きたくなったら、がまんせずにすぐ行くようにしましょう。
- ゆとりのある時間に、トイレに座る習慣をつけましょう。
- トイレ・トレーニングが便秘症の原因となっているかもしれません。一旦休憩してみても良いかもしれません。
②排便日誌を付けてみましょう!
③食事を工夫してみましょう!
○食物繊維・オリーブオイル・適度な水分 ×甘い飲み物やお菓子
④マッサージや適度な運動をしてみましょう!
- マッサージ・・便が進む向きを考えて・・・「の」の字
◎運動は大腸の血流↑、蠕動運動↑、食欲↑ ◎足腰を使う事で蠕動運動↑
例)よく歩く、左右の肘膝タッチ、スクワット(屈伸)、座ったまま足の上下運動、自転車こぎ など・・・</p
それでも改善しない場合は・・医療機関を受診しましょう
院長の方針 |
柴田先生より |
- 直腸内に便が溜まっている場合→まず浣腸などで肛門から刺激して便を出す。
- 直腸内が空虚になったら、内服でコントロールしていく。
*効果は人それぞれなので、個人、個人で対応が変わってきます。
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お子さん、お孫さんの「うんち」や「排便」に関して今一度見直してみて下さい。
気になることがあれば、気軽にご相談下さい。一緒に解決していきましょう!!